痙性麻痺

痙性麻痺についてご説明いたします。

01リハビリテーションについて

回復期。脳機能、身体機能の再獲得を目的とした各種療法が試みられます。作業・理学療法を中心に運動、日常動作を繰り返して機能回復訓練が行われます。

訓練を通じて脳からの信号が徐々に四肢の神経へ繋がり始めると、麻痺はより明確に弛緩性から痙性を伴うものに移行していくのですが、患者によってはこの弛緩と痙性の状態を行ったり来たりすることもあります。その際も理学療法、川平法、鍼灸などが有効な方法として用いられます。

しかしほぼ痙性麻痺になってからは手詰まりとなります。ボツリヌス療法も万能ではありません。

患者はリハビリを頑張りながらも動けば体が痛みますし転倒の恐れもあり、年々、筋肉は短縮して固まっていきますから諦めがちになるのでしょうか。

02痙性麻痺

成人男性

脳卒中後の運動麻痺のなかでも痙性の始まっている状態は、他の麻痺とは事情が違うように思えてなりません。

私の仮説ですが、脳からの信号を受信する筋肉側が変形しているため痙性が起きる(それまでは麻酔にかかってるようなもので、痛みも痺れもなく関節の跳ね返りも起きない)とするなら、当然、筋肉の形状復元が回復の大前提になると考えられます。

当院の施術に取り組む際には一旦、脳の障害と体の障害は分けて考えて頂き、まずは変形している上肢の形状復元を目標にして頂きます。

03廃用症候群

下肢の痛みを残しながらも上肢が病前に戻りますと、日常生活のストレスは大幅に軽減されます。
しかし体を「上手く」「長く」は使えません。

どこかのタイミングで、廃用症候群の専門家の指導を受けることをお勧めします。

04対象となる疾患

脳卒中後遺症による痙性麻痺と診断されており、上肢に痛みや痺れがある状態。

完全麻痺、弛緩性麻痺、脳性麻痺、脊髄麻痺等は対象外となります。

05対象内ではあるが範囲外の状態

浮腫。私のほうで扱った事例がない為、今のところ範囲外の扱いになります。

短縮と変形。重度もしくは経過年数により骨や軟骨に変形があったり、腱や靭帯が短縮して固まってしまっている場合は、状況を悪化させる懸念があり、浮腫と同様、範囲外の扱いになります。

範囲外についてはご期待に沿えないケースがあります。ご了承ください。

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上肢の痙性麻痺でお悩みなら、ご相談ください。